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《ブラジル》PSDBが連立与党残留決める=アウキミンやドリアの意向強く=党内一致の結論にはあらず=政治不信が悪化すれば離脱も

12日、PSDBの記者会見より(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)
12日、PSDBの記者会見より(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)

 12日、かねてから連立政権離脱がささやかれていた民主社会党(PSDB)が、とりあえず現状では連立に残ることを決めた。決断には同党サンパウロ州支部の思惑が大きかった。だが、この判断は状況次第で変わり得るもので、予断を許さない状況だ。13日付現地紙が報じている。

 JBS社のジョエズレイ・バチスタ氏との間の贈収賄疑惑で上議停職となり、党首も休職中のアエシオ・ネーヴェス氏に代わる暫定党首のタッソ・ジェレイサッチ上議は、「社会保障制度改革と労働法改正という重大な課題が残っており、連立離脱には機が熟していない」と語った。だが、本来は離脱を望んでいた同氏は、「今の政府は私が望むものではないし、大半の党員にしても然りだ」とも語っている。
 こうした状況の中で同党が残留を決めたのは、ジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事とジョアン・ドリア・サンパウロ市市長をはじめとしたサンパウロ州支部の意向が強く働いた。アウキミン氏は18年の大統領選出馬を願っており、ラヴァ・ジャット作戦の都合などで同氏の都合が悪い場合はドリア氏が同党の候補となる可能性も高い。そのためには、議会最大勢力でもあるテメル大統領の民主運動党(PMDB)との連立状態は保持しておきたいところだ。
 また、テメル大統領が任期を全うし、現政権を維持するために、18年選挙での協力を条件に、PSDBの残留を依頼したとの噂もある。
 PMDBは、上院倫理委員会に働きかけ、アエシオ氏の罷免回避を支援する意向も示しており、現状は厳しくても上議復職と大統領選出馬を願うアエシオ氏や、ミナス・ジェライス州支部をはじめとする同氏の派閥にとっても、連立残留は望ましい選択肢だ。
 ドリア氏は「我々の真の敵が労働者党(PT)であることを明確にすべき」と発言。アウキミン氏は「諸改革の投票終了までは要観察」とすると共に、18年の大統領選候補選出のための党内予備選の前倒しも訴えた。
 こうした経緯から、とりあえずは、アロイージオ・ヌーネス外相をはじめとしたPSDBの閣僚4人は現政権に残留することになった。
 だが、同党は「国民の政治不信がさらに悪化するような事態が起こった場合は再度検討の余地がある」との姿勢を崩していない。今月中に起こると見られる、ロドリゴ・ジャノー検察庁長官によるテメル大統領告発が一つの関門となりそうだ。
 PSDBは下院でPMDB、PTに次ぐ第3勢力(46人)で、同党が離脱すると連立与党が占める下議数は300人となり、憲法改正案(PEC)承認に必要な「下院の3分の2以上〈343人以上〉」を割り込んでしまう。
 5月17日に起こったJBSショック後、すでに連立政権からはブラジル社会党(PSB)と社会大衆党(PPS)の2党が離脱し、下議も45人失っている。

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