樹海

《ブラジル》汚職捜査の今後はいかに?

 6月始め、携帯電話に「5月が汚職月だったなら、クァドゥリーリャの6月は更に酷くなる」と書かれた写真が届いた。クァドゥリーリャは4組の男女が踊るダンスで、6月祭(フェスタ・ジュニーナ)恒例の田舎の結婚式を模したダンスも同名で呼ぶ▼だが、この言葉はギャングや犯罪組織も指すから、あちこちでギャングが活躍し、汚職蔓延という洒落になる。ブラジルではこの手の洒落が多く、深刻な状況も笑いに変えるセンスには舌を巻く▼とはいえ、5、6月は汚職やそれに関する裁判などの報道が多い。JBS関係者の報奨付供述が政財界を揺るがし、大統領は起訴された時の防衛策に躍起だし、民主社会党のアエシオ・ネーヴェス上議の停職や逮捕問題では最高裁と議会との摩擦も生じている▼ラヴァ・ジャット作戦(LJ)では、リオ州元知事に10件中最初の実刑判決が下り、ルーラ元大統領の裁判も1件目が最終段階、2件目も審理が進行中だ。州や市レベルも含めれば1日に複数の作戦敢行という日も結構ある▼JBSの報奨付供述による混乱が景気回復の足を引っ張っている事や、好景気だった時のリオ州元知事の犯罪などを見ると、LJで有罪となったコダマ被告が「ブラジルの経済は汚職によって回っている」と言った事も思い出す。6月は汚職が更に酷くなる事態は避けて欲しいが、大規模汚職を犯した張本人のJBS社主が司法取引のおかげで野放し状態である事や、金融機関が中銀に対して行う報奨付供述でLJ捜査が困難になりうるとの声もあり、捜査継続に一抹の不安も残る。次期検察庁長官候補の1人が言った「LJは止まらない」との言葉に期待したい。(み)

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