最高裁で21、22の両日、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)におけるJBS社の報奨付供述(デラソン・プレミアーダ)を有効なものとして認めるか否かの投票が行われ、22日午後5時までに6人の判事がデラソンは有効と票を投じた。22日付現地紙・サイトが報じている。
JBS社主のジョエズレイ・バチスタ氏らが行い、最高裁でのLJ報告官のエジソン・ファキン判事が5月に承認したデラソンは、テメル大統領やアエシオ・ネーヴェス上議らの政治生命を危うくするほど重大な内容で、大量の政治家への疑惑も暴露したため、国中が混乱に陥った。
だが、その発言に矛盾点や疑惑が見受けられることや、現行犯立証を急ぐあまり、ジョエズレイ氏らの罪を問わないという司法取引の内容が明らかになったことで、ロドリゴ・ジャノー検察庁長官や最高裁のエジソン・ファキン判事への批判も沸きあがり、デラソンの是非を問う声も出た。
ファキン判事は審理初日の21日、ジョエズレイ氏のデラソンを「現在進行中の贈収賄などの犯罪に関するもの」だから有効だとし、さらに司法取引の承認や情報公開は「一人の報告官の責任で行うべきもの」とした。さらに、供述に伴う報奨についても、「報奨の内容の是非は、捜査が終わり、判決を下すときに行うべきだ」とした。
ジャノー長官もこのデラソンは有効とすべきだし、JBSの件はファキン判事が続けて扱うべきとの見解を述べ、「(犯罪の)事実を知っていて(捜査などを)実践できないほど悲しいものはない」と発言。「デラソンを無効にしたり報奨を変えたりすれば、麻薬犯罪など、今後行う捜査にも影響する」と語った。
21日はアレッシャンドレ・デ・モラエス判事がファキン判事に賛成したところで審理が終わった。モラエス判事はテメル政権下の法相で、アエシオ氏と同じ民主社会党(PSDB)に在籍していたが、デラソンの有効性を尊重した。
審理は22日も継続して行われ、午後5時前までに6人が有効との票を投じ、デラソンは有効と判断された。ジャノー長官とファキン判事が主張していた、JBSの件はファキン判事が継続して担当するべきとの意見も同時に承認された。
21日、マルコ・アウレーリオ・メロ判事はJBSのデラソンの「中身を検証することが我々の仕事だ」とし、警察の捜査や司法取引で検察が果たした役割などへの口出しを否定した。
ルイス・フクス判事は、今回の審理で「報奨の内容を変えるようなことがあれば、司法取引そのものが不確定なものとなり、供述者の立場を不安定なものとする」とした。セウソ・デ・メロ判事も、JBSとの司法取引の内容を見直すことでLJ以外の捜査も不安定なものになることを恐れている。
14年の大統領選でのジウマ/テメル・シャッパの当選の是非を問う選挙高等裁での裁判で、オデブレヒトのデラソンを含めることを拒否したジウマール・メンデス判事は、JBSとの司法取引の内容に強く反対していた。