サンパウロ市のジョアン・ドリア市長は、同市営の公共墓地にある墓の維持費として、所有者から年間200~600レアルを徴収する事を検討していると、24日付現地紙が報じた。
また、サンパウロ市は、スペースの有効活用のため、低所得者は一定期間後に遺骨を掘り出す浅い穴に埋葬するのを止め、低所得者も一つの墓に3体埋める深い穴の墓に埋葬するのを認める意向だ。
同政策は23日に発表された。サンパウロ市の民営化推進局のウィルソン・ポイチ局長は、市内の市営墓地22カ所と東部にある市営火葬場1カ所の民営化をよりよい方法で実施するため、各企業に計画案提出を呼びかけた。
民営化に興味がある企業は今後、市営墓地、火葬場の経営モデルプランを提出することになる。
サンパウロ市の基本的な意図は、公営墓地、火葬場の管理運営のために発生している年間800万レアルに及ぶ赤字をなくす事だ。民間委譲計画の最終案は市が決め、その後に公聴会にかけられる。
市は墓地と火葬場の経営権を民間に委譲する事により、公庫に10億レアルの収入が発生する事を期待し、収益の一部で火葬場を4カ所新設することも計画している。
維持費徴収の対象となるのは、サンパウロ市内全域にある約35万の墓の3分の1程度だ。ポイチ局長は「墓の所有者の大半は管理業者と個別に契約している。墓地の中でお金をもらい、清掃などを行う人もおり、料金もまちまちだから、全てのサービスを合法化し、より廉価なものに一本化する事が目的だ」としている。
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