ブラジル連邦警察は、27日午後10時より、移民管理部門と旅行関連文書発行部門への予算不足のため、新規パスポートの発行を無期限で延期したと、28日付現地紙・サイトが報じた。
学校が冬休みに入り、パスポート発行申請が増える7月直前の決定に、影響の大きさが心配されるが、27日までに手続きを済ませた人には予定通り発行される。また、健康上の理由、業務や自然災害関連の理由でパスポートが緊急に必要な場合も発行される。
オンラインでのパスポート発行手続きは受け付けているが、予算不足問題が解決されないうちはパスポート発行の目処はたたず、申請者は受け取りがいつになるか分からないことを了承しておく必要がある。
通常、パスポートは申請から6営業日(週末や祝日を除いた日)後に発行される。有効期限は19歳以上の成人は10年間で、4歳から18歳までは5年間だ。
連邦政府は先週、国家官僚機構簡略化審議会(ブラジル・エフィシエンテ)を設けた。同審議会の目標の一つは、国民のデータの収集や利用を一本化することだ。政府は官僚手続きをデジタル化することで、パスポートの発行を早められると公約している。
なお、連邦政府は28日に、パスポート発行官庁である法務省に1億200万レアル規模の追加貸し付けを認める法案を、同日中に議会に提出すると発表した。同法案は、早ければ今週中に上下両院合同予算委員会で審議され、来週、本会議で承認される見込みだ。