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サンパウロFC=クラブのレジェンドを半年で解任=人気は絶大も、17位降格圏では庇いきれず

GKとして25年、サンパウロFCの象徴ともいえるセニだったが、監督としては結果が残せなかった(Agencia Brasil)

GKとして25年、サンパウロFCの象徴ともいえるセニだったが、監督としては結果が残せなかった(Agencia Brasil)

 名門サッカークラブ、サンパウロFCは3日午後、ロジェリオ・セニ監督の解任を正式発表した。
 セニは、現役生活25年を同チームに捧げ、1000試合以上に出場、ゴールキーパーとしては異例の132得点(フリーキックやPKキッカーを務めた)を記録したチームの伝説的存在だったが、監督就任から半年、なかなかチームを上昇気流に乗せられず、最近のブラジル全国選手権では6戦連続で勝ちを逃し、2日の敗戦では17位と2部降格圏内に沈むに至った。これにより、遂にチーム首脳陣も苦渋の決断を下した。
 サンパウロFCの会長カルロス・アウグスト氏は、「(例えこのような結果になろうとも)彼の偉大な貢献に対する敬意は永遠にチーム内に残る」と述べた。
 セニの解任は、セニがコーチングスタッフとして入閣させていた英国人、マイケル・ベイル氏辞任の3日後のことだった。ベイル氏は、表向きは「ブラジル社会、ブラジルでの生活への適用に問題があった」と辞任の理由を説明しているが、ベイル氏もセニも、チームが無計画に選手を放出し、獲得することに嫌気がさしていたと言われている。
 ブラジルでは、獲得勝ち点が、全勝した場合と比べて何%になるかという数値が、監督の力量を測る物差しとして使われる。短命に終わった前任のリカルド・ゴメス(42・5%)、エジガルド・バウサ(46・5%)、ファン・カルロス・オソーリオ(51%)氏らと比較して、セニの数値(49・5%)も同様だった。
 サンパウロFCが最後にシーズン開幕時と同じ監督でその年を終えたのは、2008年にブラジル全国選手権を3連覇したムリシー・ラマーリョ監督時代まで遡らなくてはならない。
 サンパウロFCの直近の試合は9日のサントス戦で、この試合は助監督のピンタード氏が指揮をとると予想されている。
 後任には、元サントス監督のドリヴァル・ジュニオール氏、元パルメイラス、アトレチコ・ミネイロ、クルゼイロ監督のマルセロ・オリヴェイラ氏、元ブラジル代表監督のドゥンガ氏らの名前が取り沙汰されている。(3日グローボエスポルチサイトより)