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《ブラジル》汚職に最も手を染めた政党は?=64%が労働者党と答える

 調査会社Ipsosが6月1~13日に全国72市、1200人を対象に行った調査によると、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で捜査の対象となった政党中、汚職に最も手を染めた政党は労働者党(PT)と見ている国民が64%いる事が分かった。
 14年3月に始まったLJ作戦は、ペトロブラスを巡る汚職などを次々に告発。パラナ連邦地裁のセルジオ・モロ判事は既に、11人の政治家に有罪判決を言い渡した。
 LJで告発された政治家の大半はまだ、現職議員や知事などの公職に就いており、11人という数字は、元議員や元閣僚ら、不逮捕特権のない人物に限られる。
 だが、不逮捕特権がない政治家だけで、最高裁が2012年に結審し、あの当時、ブラジル最大の汚職事件とされたメンサロン事件で有罪とされた政治家14人に迫る勢いである事は、LJの規模の大きさを物語る。
 そんなLJに最も深く関わった政党はどこかとの質問では、64%がPTと答えた。2位は民主運動党(PMDB)の12%、3位は民主社会党(PSDB)の3%だった。「分からない」と答えた人も17%いた。統計上の誤差は3%ポイントとされている。
 また、LJの捜査で全ての政党で汚職が行われていた事が判明したと認識していた人は82%、LJの捜査は継続するべきだと考えている人も96%いた。
 ただ、同作戦により、汚職に関わった人物が処罰されると考える人は50%で、32%は汚職に関わった人物も処罰されずに終わると見ている。また、現時点ではどちらともいえないと答えた人も18%いた。
 また、LJは民主主義をより強固なものにすると答えた人は87%、ブラジルに政治的な不安定さをもたらしてもLJの捜査は続けるべきという人は95%、経済活動が不安定になってもLJの捜査は継続すべきと考える人は94%いた。
 特定の名前を出さずに「LJに関わりのある人物は誰か」と訊いた時に出て来た名前は、ルーラ元大統領が57%でダントツ。以下、アエシオ・ネーヴェス上議(PSDB)44%、テメル大統領(PMDB)43%、ジウマ前大統領35%、エドゥアルド・クーニャ前下院議長(PMDB)33%と続いた。
 一方、疑惑の政治家名を見せた時は、テメル大統領90%、アエシオ・ネーヴェス上議88%、クーニャ元下院議長88%、ルーラ元大統領87%、ジウマ前大統領82%。レナン・カリェイロス元上院議長(PMDB)67%、ジョゼ・セーラ上議(PSDB)52%、フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ元大統領(PSDB)45%、サンパウロ州のジェラウド・アウキミン知事(PSDB)43%となった。
 テメル政権の評価は、悪い/最悪が84%で、5月の80%や1月の59%よりさらに悪化。テメル大統領への評価も悪い/最悪が93%で、5月の86%を上回った。大統領への不支持率は、クーニャ氏の92%やアエシオ氏の91%、レナン氏の84%より高い。
 次期大統領選候補への拒絶率は、アエシオ氏91%、セーラ氏79%、アウキミン氏71%で、どの候補も5月の調査より拒絶率が高くなった。(1日付エスタード紙より