テメル=下院CCJに反論届ける=「証拠がない」の一点張り=強気な姿勢見せる弁護士=下議と積極面談の大統領

5日、テメル大統領は担当弁護士を通じて、検察庁からの収賄容疑での起訴状に対する弁明の書類を、下院の憲政委員会(CCJ)に提出した。その文書の中で、大統領は改めて疑惑を強く否定した。6日付現地紙が報じている。
大統領の担当弁護士のアントニオ・クラウジオ・マリス・デ・オリヴェイラ氏が提出した文書は98ページにも及び、「証拠不十分」という観点から徹底的に容疑を否定した。
特に焦点が当てられた論点のひとつは、テメル氏の元側近で、メディアを通じて「カバンの男」という名が世間に浸透したロドリゴ・ロシャ・ロウレス氏が、JBS社から受け取った50万レアルに関してだ。弁護側は「あの50万レアルがテメル氏へのものだとする証拠がない」とし、収賄容疑を否定している。
さらに、ロウレス氏が大統領と話して金額などを決めたと検察庁が主張し、JBS理事がテメル氏の「退職金確保」と表現した、3800万レアルの賄賂の分割払いに関しても、「そのような賄賂をテメル氏が了承した証拠がない」とした。
また、3月7日にジョエズレイ・バチスタ氏がジャブルー宮で行った会話の録音が証拠として使われていることに関しても、「録音は何度も中断されており、改ざんの可能性が高い」とし、証拠としての信憑性を否定。「こういうものが他の政治家の捜査にも使用される可能性がある」と、警鐘までならした。
連邦警察の鑑識官は、音声が途絶えているのは録音に使われた機材の癖で、内容を編集した痕跡は認められないとの見解を表明している。
テメル氏が供述内容漏洩後に行った、「(3月7日に)ジョエズレイ氏と会ったのは(3月17日の)カルネ・フラッカ作戦で表面化した問題について話し合うためだった」との釈明の矛盾や、2011年にJBS所有の航空機を利用した件の釈明でも矛盾点があったことも、「仮説や推論に基づき、証拠もないこと」と否定した。
マリス弁護士はマスコミの取材陣に対し、テメル大統領の現状は「UTI(集中医療室)にいるような危険さはない」とし、「むしろ病院のランショネッテ(食堂)で快気祝いでもしている感じだ」と強気な発言を行っている。
テメル大統領はG20首脳会議に出席するために、6日にドイツに出立したが、出発直前の4、5日には、CCJでの起訴状受諾拒否を勝ち取るために下院議員と直接接触し、2日間で少なくとも48人の下議と面談を行ったといわれている。
さらに、出発前日の5日夜は、閣僚22人を集めて、3時間にわたる長い対策会議も行った。
また、6日付本面でも報じたように、CCJの報告官が、大統領と同じ民主運動党(PMDB)ながら、中立派のセルジオ・スヴェイテル氏という意外な人選になったことで、連邦政府内にはかなりの緊張が走っているとエスタード紙は報じている。