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連邦道路警察=予算カットで業務を縮小=交通量増える時期に不安の種

 連邦道路警察(PFR)が4日夜、燃料購入などもままならないため、国道での巡邏、大型貨物を積んだ車両のエスコート、空からの救助活動などを停止すると発表したと5、6日付現地紙・サイトが報じた。
 学校が休暇に入り、旅行などで高速道を利用する人が増える時期に業務縮小が報じられたのは、3月30日にテメル大統領が署名した大統領令により、今年の予算4億2千万レアルが2億3600万レアルに削られた事が原因だ。16年の予算は4億7千万レだったから、実質的な半減だ。
 停止された業務は、通常の規格以上の荷を積んだ車両の警備や誘導、空からの巡邏や救助で、パトカーによる巡邏を減らす、使用頻度の低いポスト閉鎖、運営管理部門の応対は9~13時に短縮などの措置も同時発表された。閉鎖するポストは近日中に発表される。
 PFRが優先的に行うのは、死傷者を伴う事故への対応や、国道での犯罪が発生した場合の出動や補助活動などだ。
 サンパウロ州では既に、多くの高速道利用者がPFRが巡邏や監視活動を行っていない事や、左側の追い越し車線をトラックが走るなどの違法走行が増えた事に気づいている。フェルナンジアス道のアチバイア~ブラガンサ・パウリスタ間の工事現場での支援活動も、5日午後には停止された。
 高速道利用者や専門家は、犯罪組織による麻薬や武器の摘発が止まったり、過剰な積荷や飲酒などが引き起こす事故や、釘などを撒いてパンクさせて車を止め、積荷や所持品を盗むといった犯罪を未然に防ぐのが困難になったりする事を懸念している。
 企画省によると、PFRの予算はまだ507万レあるが、この金額では下半期も上半期同様の活動を続ける事は困難だ。
 国や州、市の基礎的財政収支赤字額を目標以下に抑えるには、税収増と支出削減の双方が必要だが、財政危機で税収が伸び悩み、予算カットが進む中、その影響は、パスポートの発行停止やPFRの巡邏活動停止など、国民生活を脅かしかねない形で表れてきている。