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《ブラジル》自動車生産=今年の上半期は昨年同期比23%増=輸出が好調で生産を牽引

 今年上半期のブラジルの車両生産高は、国外輸出の好調に支えられ、前年同期比23%増を記録したと、7日付現地各紙が報じた。
 ブラジル全国自動車工業協会(Anfavea)によると、今年上半期の自動車の輸出は、前年同期より57%増えた。昨年上半期の自動車輸出は、国内での生産量の2割だったが、今年は3割になっている。
 景気後退やクレジット融資枠の縮小、消費者の購買力低下などで内需が低迷している中、自動車業界は、国外(特にアルゼンチン、メキシコなどのラテンアメリカ諸国)への輸出に活路を求めている。
 今年上半期は126万台の車が生産された。6月に限ると、生産台数は21万2千台で、昨年比15%増だった。
 自動車業界の伸びは工業生産全体を牽引し、他部門の低調をカバーしている。5月の場合、自動車業界は前年同月比9%の生産増を記録したが、工業界全体の伸びは0・8%増にとどまった。
 上半期の結果を受け、自動車メーカー各社は、今年の年間生産予測を前年比11・9%増から21・5%増に引き上げた。Anfaveaのアントニオ・メガーリ会長は、内需の伸びは事前の予測と変わらないが、輸出が好調なため、生産予測を引き上げたと言う。
 Anfaveaは、内需予測は前年比4%増の213万台のままとしたものの、輸出予測は前年比7・2%増から35・6%増の、70万5千台へと上方修正した。
 「現在の政治危機は生産量予測に影響するか」と問われ、メガーリ会長は「『政治危機が経済にすぐに影響を及ぼす』のような傾向は、最近は徐々に薄れている」との見解を示した。