8日夜、リオのサンジャヌアリオ・スタジアムで行われたヴァスコ・ダ・ガマ対フラメンゴ戦終了後、応援団の抗争が起き、死者1人、負傷者3人が出る惨事となった。9日付現地紙が報じている。
リオでも屈指のクラシコ(伝統カード)はこの日、ヴァスコの本拠地サンジャヌアリオ・スタジアムで行われた。ただでさえ、ファン同士のライバル意識が強い上、試合も両チームでファウル続出という荒れ模様となった。その結果、ヴァスコは本拠地での試合を0―1の接戦で落とした。
すると試合終了後、結果に満足できないヴァスコ・ファンが物を投げはじめ、さらにはグラウンドに降りてきてフラメンゴの選手を帰らせないようにしたため、両軍ファンの間の緊張が暴動に発生した。軍警はゴム弾などを使って暴動を収めようとしたが、混乱はなかなか鎮まらなかった。
混乱はスタジオの外でも続き、9番出口付近で、ヴァスコ・ファンのカルロス・エンリケ・ロシャさん(35)が胸部を銃で撃たれ、病院に運ばれたが、到着前に事切れた。他のファン2人も足に被弾。ガラスの破片で負傷したファンも1人いた。目撃者らは、発砲したのは軍警だったと証言している。
リオでは2月にもボタフォゴ対フラメンゴ戦でボタフォゴ・ファンが殺害され、クラシコでの抗争が問題視されていた。