既に報じているように、スヴェイテル報告官がテメル大統領の告発受け入れの見解を示したことで、風雲急を告げて来た下院のCCJ。大統領側は委員を直前に入れ替えることで、スヴェイテル氏の見解をなし崩しにしようと躍起になっているが、CCJのロドリゴ・パシェコ委員長は、連立与党のこうした行為に既に不快感を示しているとも。選挙高等裁判所での14年大統領選のジウマ氏とのシャッパの当選の可否を問う裁判のときも、自分寄りの判事を据え、薄氷で失職を免れた印象が強かったのに、似たような切り抜け方では国民も納得しないのでは。大統領に毅然とした態度で臨むことを求める国民は多いはずだが。
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CCJの一方で、ロドリゴ・マイア下院議長も現在、現地紙をにぎわす存在となっている。11日付フォーリャ紙はトップ記事で、同下院議長がテメル大統領に、「今回の告発に関してはまだ全体投票で却下できるかもしれないが、検察庁から2度目の告発があれば厳しいだろう」との自身の見解を伝えたと報じた。また、同議長を将来の大統領代行と見て、グローボ局上層部が面談に誘ってそれに応じたとも。この先の行方は果たして?
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下院は大統領の告発受け入れか否かで大揺れだが、労働法改正案承認を目指す上院本会議も、野党の大反対で大もめ。民主社会党(PSDB)では、テメル大統領支持派だったアウキミンサンパウロ州知事も、「労働法改正と社会制度改革の承認後は、現政権にい続ける意味はない」と、連立離脱を肯定し始めた。来年の選挙も含め、今後の政界はどこへ向かうのか。