いま、新聞やTVで一番出てくる名前は、なんといっても「ロドリゴ」でしよう。有名になったロドリゴさんは沢山いますが、ここでは3人のご紹介を致しましょう。
まずはロドリゴ・ジャノー(RODRIGO JANOT)―現職の連邦検察庁長官です。テメル大統領を最高裁に告発し、与党の重鎮アエシオ上院議員を逮捕せよと叫んだ不正摘発の元締めです。任期は9月までですが、この後、さらに他の政権幹部の不正摘発を続けると言っており、その言動に注目が集まっています。
次にロドリゴ・ロウレス(RODRIGO LOURES)―テメルと同じPMDB党所属の前下院議員です。パラナの裕福な家庭に生まれた坊ちゃん。その(良い)人柄がテーメルに見込まれ、彼の腹心となりました。ですが、テメルが『献金』を受ける際、受け渡し係りを依頼され、現ナマ50万レアルの入った『黒いトランク』を運んだのです。
不運にも、その姿を警察のヴィデオに記録され、その姿が何度も繰り返し全国に報道されました。家族から『あんた一人が罪をかぶり刑務所の臭いメシを喰うことはない、自白して刑を軽くして貰いなさい』と勧められ、その動向がテーメル一派をあわてさせています。
最後にロドリゴ・マイア(RODRIGO MAIA)―現下院議長です。テメルさんの疑惑=罷免を審査する下院の議長なのですが、万が一、テメルが罷免された場合、大統領に就任するのが下院議長なのです。
「テメルはもう言い逃れは出来ない。ここらで彼を見切って、次の(無難な)人を選ぼう」とにわかに注目されています。本人は色々義理もあるテメルを袖にして(裏切り者)と言われたくはない。さりとて、自党(DEM)から大統領を出そうという思惑をもった改革派幹部の意向も無視出来ない。
「TO BE OR NOT TO BE」―大統領という滅多にないチャンスを追うべきか否か、悩んでいるところです。
3人それぞれの悩みがあるようですが、ロドリゴという名前は良い名前だそうです。あなたのお孫さんにも「ロドリゴ」とつけますか。(寄稿・橘馨)