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《ブラジル》労働法改正=議会通過から2日で裁可=急がれる微調整の暫定令発令=「議論不十分」と労働検察局は批判

労働法裁可式典でのテメル大統領(Beto Barata/PR)
労働法裁可式典でのテメル大統領(Beto Barata/PR)

 【既報関連】11日に上院が可決した労働法改正案が、13日にテメル大統領(民主運動党・PMDB)によって裁可されたと14日付現地地が報じた。
 従来の労働法に100項目以上の修正を加えた法案は、裁可から120日後に施行となる。政府は新法により、雇用者と労働者の関係がより柔軟になり、雇用促進に繋がることを期待している。
 新労働法は、施行後の雇用契約だけでなく、既に結ばれていた契約にも適用される。この点は、新法裁可の式典に参加したロナウド・ノゲイラ労働相によって明らかにされた。
 テメル大統領も、「改正法案に反対してきた勢力は、法案の内容に関する論議には踏み込まず、政治的思惑で反対してきた」と野党を批判した。
 テメル大統領は上院採決前に、「総論賛成、各論反対」的立場だった議員たちに、採決時には修正を施さず賛成させるかわりに、裁可時に拒否権を行使、裁可後に暫定令も出すことで微調整を行うと約束していたため、今後は暫定令発令の準備に入る。
 政府上院リーダーのロメロ・ジュカ上議(PMDB)は、裁可と同じ13日に、暫定令の草案を発表した。
 その中には、「固定給の契約破棄から時間給の新契約締結までは18カ月間明けなくてはならない」、「『12時間勤務し、36時間休む』型の契約は、雇用者と労働者単独の合意ではなく、集団での合意の上で結ばれなければならない」、「契約内容の変更に関する集団交渉には組合の参加を義務付ける。労働者委員会は、組合の代わりとはならない」、「妊婦や授乳中の女性は屋外や工事現場など、健康に影響を与える環境では働けない」などが含まれている。
 ブラジル外務省も、「今後、南米共同市場(メルコスール)とEUが自由貿易協定を結べば、ブラジルの企業は欧州企業との自由競争にさらされるようになる。労働法改正は、ブラジルの企業の国際競争力をより高めてくれるはずだ」と見ている。
 他方、労働法改正案の否決、拒否を訴え続けてきた労働検察局(MPT)のロナウド・フレウリー検事は、「労働法改正は悪意を持った企業家に有利となり、今日、違法かどうかのグレーゾーンで横行している企業の悪事に、法のお墨付きを与えかねない。成立までの議論も不十分だった」と強く批判している。

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