米国が6月下旬から取っているブラジル産生鮮牛肉禁輸措置の解除を求め、ブラジルのブライロ・マッジ農相が直接説得のために米国に旅立ったと16日付アジェンシア・ブラジルが報じた。同農相は、ソニー・パーデュー米国農務長官と17日昼に会談を行う。
マッジ農相は、農商部国際関係局長と共に渡米し、会談前の17日午前には、セルジオ・アマラル在米ブラジル大使、在米ブラジル農務官のルイス・クラウジオ氏と会合を持ち、万全の体制で会談に臨む。
マッジ農相は18日夕刻に帰国便に乗る予定で、18日午前中も、ブラジル・アメリカ・ビジネス協議会の会合に参加する。ブラジル到着は19日の予定だ。
ブラジルは17年間かけて米国への生鮮肉輸出に向けた交渉を行ってきた。この結果、米国は昨年9月にようやく、ブラジル産生鮮肉の受け入れを決めていた。
これまでに米国への生鮮肉輸出を行ってきたのは15社で、今年1月から5月までの生鮮肉の輸出高は4900万ドルに上っていた。
マッジ農相は、米国からクレームが出ている牛の腫瘍は、口蹄疫予防のワクチン接種の副作用によるもので、食べても健康にはリスクがないとしている。
ブラジルはこれまで、口蹄疫予防ワクチンを打つ前身部分全体を輸出してきた。だが、米国からのクレームに対処するため、ブラジル農省は国内企業に対し、腫瘍が発生しうる部位を外して切り分けた肉を輸出するように指導する。
また、ブラジル企業6社は、腫瘍発生を避けるため、全ての牛に打つ口蹄疫予防ワクチンの組成を変更することも提案している。農務省は既に、腫瘍が発生した牛と各々に適用した口蹄疫予防ワクチンとの関係を調査する意向を発表していた。(16日付アジェンシア・ブラジルより)
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