25日、社会運動団体の土地なし農民運動(MST)が「汚職反対」を叫び、テメル大統領の友人やブライロ・マッジ農相が所有する農園など、全国で抗議の侵入行為を行ったと26日付現地紙が報じている。
侵入された農園は、サンパウロ州、リオ州、パラナ州、マットグロッソ州、ピアウイー州にある政治家や企業関係のものだ。サンパウロ州のものはテメル氏の友人のジョアン・バチスタ・リマ軍曹が共同経営しているもので、マットグロッソ州のものはマッジ農相の家族企業「アマッジ」のものだ。リオ州のものは、ブラジル・サッカー連盟の会長を長期間務め、国際的な汚職関与で告発されているリカルド・テイシェイラ氏のものだ。
また、セルジッペ州の国立植民農地改革院(Incra)本部や、マラニョン州の航空基地も対象となった。
MSTのメンバーは、これらの土地に「汚職者たちよ、我々の土地を返せ」を合言葉に侵入。
リマ氏の土地に侵入したメンバーは農園の真の持ち主はテメル氏とした上で、「テメル大統領の告発を受け入れるか否かを決める、8月2日の下院での投票まではここを動かない」と主張している。同地の裁判所は即座に立ち退くよう命令を出したが、MST側は、裁判所と交渉して8月まで留まりたいとしている。