27日朝、連警がラヴァ・ジャット作戦(LJ)第42弾の「コブラ作戦」を敢行し、ペトロブラス(PB)前総裁でブラジル銀行元総裁のアウデミール・ベンジーネ容疑者を逮捕した。同氏は、オデブレヒト社から300万レアルの賄賂を受け取った疑いがある。27日付現地紙サイトが報じている。
27日の作戦では、ベンジーネ容疑者と、オペレーター役だったアンドレ・グスターヴォ・ヴィエイラ・ダ・シウヴァ、アントニオ・カルロス・ヴィエイラ・ダ・シウヴァ・ジュニオルの両容疑者が一時逮捕された。逮捕令状3件と家宅捜索令状11件は、サンパウロ州、リオ州、ペルナンブッコ州と連邦直轄区で実行に移された。
コブラ作戦は、オデブレヒト社元社長のマルセロ・オデブレヒト、同元理事のフェルナンド・レイス両被告が行った報奨付供述(デラソン・プレミアーダ)に基づいて行われた。
それによると、ベンジーネ氏はブラジル銀行総裁時代(2009~15年2月)に、オデブレヒト・アグロインドゥストゥリアル社に、1700万レアルの賄賂支払を要求したという。だが、マルセロ、レイス両氏は難色を示し、金を支払わなかった。それは、ベンジーネ氏には、オデブレヒト・グループとブラジル銀行との間の負債問題を解決する力はないと判断したためだ。
だが、ベンジーネ氏はPBに移る直前に、オデブレヒトとPBとの事業契約を阻害しないためにとして、300万レアルを要求した。この金は、2015年6月17日、24日、7月1日の3回に分けて支払われた。ベンジーネ氏は同年2月6日にPB総裁に就任している。
ベンジーネ氏は、LJで不正事実が次々と暴かれ、PBのイメージが地に落ちたタイミングで辞任したグラッサ・フォステル氏に代わり、ジウマ大統領(当時)に指名されて就任した。銀行総裁からという異例の抜擢は再建事業に強いとの評判を見込まれてのものだったが、PB在任中も賄賂を要請したとの供述もある。ペドロ・パレンテ現総裁には16年5月30日にバトンタッチした。
ベンジーネ氏は逮捕された際、ポルトガル行きの片道航空券を所有しており、逮捕逃れのための国外逃亡を企てていた可能性がある。27日早朝発の航空券を購入していたアンドレ・グスターヴォ被告は、レシフェ空港で逮捕された。
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