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《ブラジル》7州でチクングニア熱増加=セアラー州では流行状態

 チクングニア熱への注目度は黄熱病患者急増で落ちていたが、6月24日(第25週)までの統計では7州で患者が増えており、保健省が警告を発したと27日付現地紙サイトが報じた。チクングニア熱は、デング熱やジカ熱と同様、ネッタイシマカが媒介する。
 6月24日現在の全国の患者数は昨年同期比で42%減ったが、ロライマ、パラー、トカンチンス、セアラー、ミナス・ジェライス、エスピリトサント、マット・グロッソの7州では患者数が増えた。
 患者数が突出しているのは、セアラー州の8万45人で、昨年同期の3万766人より160%増えている。24日付アジェンシア・ブラジルでは、同州では感染が疑われる人が10万3千人おり、死者51人を含む5万8957人の感染が確認された事と、10万人あたり1099人で流行状態である事を報じており、確認済み患者は1週間で2万1088人増えた事になる。
 他の6州を増加率の順で並べると、ロライマは2635%増の1641人、ミナスは1241%増の1万6737人、マット・グロッソは360%増の2240人、パラーは290%増の6283人、トカンチンスは218%増の3235人、エスピリトサントは100%増の613人となっている。
 専門家は、チクングニア熱は大勢の患者が出た後、急速に減るが、ある程度の期間が過ぎるとまた感染が拡大する傾向があると警告する。昨年前半は10万人当たり318人、計4万8千人が罹患したバイア州の患者は6541人で、86%減ったが、これは、同州では今後、流行が起こらない事は意味しない。
 セアラー州ではデング熱患者も増加しており、蚊対策の見直しが不可欠だ。今年5月発行のネイチャー誌によれば、ネッタイシマカはデング熱とジカ熱、チクングニア熱の三つの病気を1度に媒介する可能性もある。
 小頭症などを引き起こして大問題となったジカ熱は、今年は鳴りを潜めており、ロライマ州以外の全州で減少。全国平均では昨年同期比で93%減と報告されている。