サンパウロ市では28日で、まとまった雨が降らない日が45日間続いた事になり、呼吸器系疾患や結膜炎が急増している。
27、28日付現地紙サイトによると、サンパウロ市の7月の平均降水量は43・9ミリだが、今年は4日に0・8ミリの雨をみたのみで、08年以降、最も乾燥した7月となっている。
このような状態で案じられるのは、呼吸器系の疾患や結膜炎の蔓延だ。
結膜炎に関しては、グローボ局が28日朝の番組で、サンパウロ市内の私立の眼科専門病院の中には、5~6月の患者が昨年同期より1千人(10%)増えたところもあると報じた程だ。
保健省によると、1~5月に統一医療システム(SUS)で行った結膜炎に関する治療や検査は1万2400件で、昨年1年間の21800件の57%に達している。
結膜炎のウイルスは耐久力があり、ドアの取っ手についても5日程度生き延びる。結膜炎を防ぐために最も効果的な方法は手洗いだが、アルコールだけでは不十分で、水と石鹸を使った手洗いが奨励されている。
また、換気や湿度を保つ工夫は、呼吸器系疾患と結膜炎の両方を防ぐのに役立つ。
予想によると、今週末もブラジル上空の高気圧の勢力は強く、北部や南部、中西部、南東部は好天で乾燥した状態が続く。これらの地域では大気中の湿度が20%程度まで下がっているので、湿気を保つ工夫が不可欠だ。
一方、北東部の海岸部は、リオデジャネイロ州沖にある高気圧から吹き出す風が海上の湿気を運んでくるので、雨が続くという。サンパウロ州から北東部にかけての海岸部は波が高くなる可能性もあるので、注意が必要だ。