2017年上半期、サンパウロ市では自動車にはねられたりして命を落とした歩行者の数が昨年同期より21%も増えていたことがわかった。7月31日付現地紙が報じている。
サンパウロ州交通局が発表した最新データによると、今年上半期でのサンパウロ市での交通事故死者は昨年より1%(6人)増えただけだったが、交通事故の犠牲となった歩行者は223人で、21%(39人)も増えたという。
フォーリャ紙が1月から4月に亡くなった歩行者143人のデータを分析した結果、圧倒的に多かったのは「横断歩道以外のところを横断していた」の41%で、歩行者が酔って車道で寝ていたりした例も6%あった。
また、歩行者が死亡した事故の加害者は、自動車の36%が最も多かった。以下、バス23%、バイク13%、トラック5%と続いている。
歩行者が犠牲となった事故の発生時間帯は、夜が35%と圧倒的に多い。17%だった未明と足すと52%を占めた。フォーリャ紙によると、これは信号がうまくつかないなどのトラブルに起因するものだという。
また、歩行者が犠牲となる事故が最も多く発生した地域は南部の34%で、東部も27%と多い。性別は男女ほぼ同数で、年齢別では高齢者43%、成人40%で、子供は3%のみだった(年齢不詳は14%)。
歩行者が犠牲となる事故増加は、車などの増加や時間設定の不適切な信号、照明不足などが原因とされているが、サンパウロ市の信号管理契約が更新されず、機能していない信号が増えたこともその理由の一つと見られている。