3日朝、連邦警察と連邦検察庁、国税庁が連帯し、リオ五輪絡みの事業での不正を摘発する「リオ40度」作戦を敢行したと同日付現地紙サイトが報じた。
疑惑の対象となったのは、リオデジャネイロ市の高速バス道「トランスカリオカ(BRT)」建設事業の第2段階(ペーニャ~ガレオン空港間)と、ジャカレパグア川流域浄化事業だ。今回は、双方に関与したカリオカ・エンジェニャリア社(CE社)関係者の報奨付供述に基づき、逮捕令状10件と強制連行の上での事情聴取令状3件、家宅捜索・物証押収令状18件が出た。
CE社によると、BRTの事業では、エドゥアルド・パエス前市長の下で五輪事業局長を務めたアレッシャンドレ・ピント容疑者や都市省関係者が契約額の1%、リオ市の監査官3人が同3%の賄賂を求めたという。要求された賄賂は総額2700万レに上った。
CE社とアンドラーデ・グチエレス社によるコンソーシアムが請け負ったジャカレパグアの浄化事業でも、同様の手口で贈収賄が行われ、900万レが要求されたという。
今回の作戦では、国からの補助金も含めた公共事業費が、実際には提供されていないサービスでの領収書発行などの方法で横流しされた事が明らかにされた。これによって、リオ州でのラヴァ・ジャット作戦(LJ)では、セルジオ・カブラル元知事を軸とするグループの犯罪だけでなく、同州やリオ市の民主運動党(PMDB)関係者による組織的犯罪に焦点が当てられ始めたといえる。
同日は、ピント元事業局長やリオ市監査官、メンサロン事件で職責を剥奪されたペドロ・コレア元下議の婿のラウド・コスタ・ジアニ容疑者らが逮捕された他、書類偽造などに加担した弁護士が強制連行後に事情聴取を受けた。
パエス前市長時代の職員らの疑惑告発、逮捕は初めてだが、今作戦の令状の対象は、リオ州とサンパウロ州、ペルナンブコ州の3州にわたっている。
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