前リオ市長のエドゥアルド・パエス氏(民主運動党・PMDB)がリオ五輪会場のゴルフ場建設を担当したフィオーリ不動産開発社(FEI)に対し、不当に環境税を免除したとするリオ州検察の告発が受理され、前市長とFEIが被告となったと11日付現地紙が報じた。
パエス被告の罪状は不正行政だ。検察側は、前市長は13年に、FEIがゴルフ場建設による環境破壊の埋め合わせとして本来払うべき環境税180万レアルの支払いを免除しており、インフレや利息を加味すると、現在の価格では最低でも400万レアルの損失をリオ市財政に与えたとしている。
検察は、FEIは、環境税を支払うと建設費が見積額を超過するとし、環境局長のカルロス・ムニス氏(当時)に支払い免除を要請したが、断られたため、パエス市長(当時)にそれを要請したところ、前市長がそれを受け入れたとした。
FEIはゴルフ場建設費用を6千万レアルと見積もっていたが、環境税を免れたことと、経費を切り詰めた結果、建設費用は5830万レアルで済んだ。
この差額の170万レアルは、徴収されるべきだった環境税とほとんど同額で、リオ市が環境税を徴収していても、工費はほぼ見積もり通りだったことになる。
ゴルフ場の建設は、用地選定の段階から議論を巻き起こしていた。パエス前市長は、五輪用のゴルフ場として5万8500平米に及ぶ自然公園開発にゴーサインを出した本人だ。
パエス前市長は広報を通じて、「8月1日に司法は、リオ市財政はいかなる損害も受けていないとの判断を下している」と書面で発表した。