「ベネズエラに軍事介入も辞さず」とのトランプ大統領の失言余波の火消しのため、ラテン・アメリカ諸国歴訪中のマイク・ペンス米国副大統領は、16日にチリを訪問し、ミチェレ・バチェレ同国大統領と会談した。その中でペンス副大統領は、北朝鮮の金正恩体制を国際的に孤立させるため、ブラジル、メキシコ、チリ、ペルーに対して、同国との外交、通商関係を絶つように求めたと17日付ブラジル国内紙が報じた。
「ブラジル、メキシコ、チリ、ペルーが我々に同調し、北朝鮮と一切の経済的、外交的関係を絶つことを求める。これにより、武力を使わずに朝鮮半島に平和的解決をもたらす事ができる」とペンス副大統領は語った。
国連は最近、北朝鮮へのぜいたく品の供給を禁ずる制裁措置をとった。ペンス副大統領はチリに対し「ワインをこのぜいたく品に分類する事を特に歓迎する」と語った。
バチェレ大統領は同件に関して直接言及することを避けたが、北朝鮮の核兵器開発への動きに対する懸念を示した。
実は、北朝鮮とラテン・アメリカ諸国の通商規模は、それほど大きなものではない。
ブラジルを例に取ると、16年度の北朝鮮への輸出は、コーヒー、食肉、タバコ、皮など、総額210万ドルに過ぎない。また北朝鮮からの輸入はデジタルメモリーチップなど、870万ドルだ。
北朝鮮は2005年以来、首都ブラジリアに大使館を設置し、ブラジルも2009年に平壌に大使館を開いた。
ブラジル外務省は取材に対し、ブラジルは伝統的に、特定の国に対する経済制裁は、国連で承認された決議に従って行っていると答えた。