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企業家信頼感指数が3カ月ぶりに上昇=統計開始以来の平均値54ポイントには届かず

パラナ州クリチーバの自動車工場(参考画像 - Ricardo Almeida/ANPr)

パラナ州クリチーバの自動車工場(参考画像 – Ricardo Almeida/ANPr)

 ブラジル全国工業連盟(CNI)が18日、8月の企業家信頼感指数(工業界の企業家の信頼感指数、ICEI)は、先月の50・6ポイントより2・0ポイント高い、52・6ポイントだったと発表した。
 6月、7月はポイント低下が続いていたから、3カ月ぶりの上昇だ。調査はブラジル全土3014社の社主を対象に、今月の1日から10日まで行われた。同指数が50ポイントを上回ると、「企業家たちが景気に信頼感を持っている」と評価される。
 7月の50・6ポイントは境界線の50と0・6ポイントしか差がなく、企業家たちが景気への信頼感を持っているとは断言しづらかったが、今月の2・0ポイントアップで、「企業家たちは現状の景気にある程度の信頼を置いている」と言える水準になった。
 しかし、CNIは「上昇はしたが、未だICEIのこれまでの平均値54ポイントを下回っており、工業界に積極的な投資気運が出ているとまでは言いがたい」と発表している。
 企業の規模別に見ると、大企業、中規模企業、小規模企業のICEIはそれぞれ、54・5ポイント、51・4ポイント、50・0ポイントだった。
 今月の指数上昇は、「現状の分析、評価」や「将来の自社の業績、経済全体への期待」の項目の数値が上昇したからだ。
 CNIは「『今後半年への期待』の項目は、7月の53・8ポイントから55・8ポイントに上昇し、『現状認識』は、44・2ポイントから46・5ポイントに上昇した」としている。
 CNIによると、「ICEIの数値は企業の生産と投資の傾向を先取りする」としている。ICEIが高くなると、企業家は、消費が拡大するから生産を増やさなければと考える。だから、指数上昇の後は、企業が雇用を増やし、投資を行うと見られている。この動きが実際に出てくると、景気回復のペースは高まっていく。(18日付G1サイトなどより)