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《ブラジル》高技術製品の生産が拡大=FGTS引き出し解禁が需要押し上げ

ブラジルでは高技術産業が好調だ(参考画像 - Comunicação Volkswagen do Brasil)

ブラジルでは高技術産業が好調だ(参考画像 – Comunicação Volkswagen do Brasil)

 ブラジル産業開発研究院(Iedi)の調査によると、今年の上半期、ブラジルでは電子機器、自動車、機械など、生産過程において、より高度な技術を必要とする部門の生産が他の部門より伸びている事が分かった。
 生産が伸びている具体的な製品は、スマートフォン、パソコン、テレビ、自動車、農業用の機械などだ。
 高度な技術が必要な工業製品への需要は、今年3月から7月末にかけて行われた、勤続期間保障基金(FGTS)休眠口座の引き落とし解禁や、輸出の好調、穀物の豊作などによって伸びた。
 Iediは工業界を、技術レベルが「高い」「やや高い」「やや低い」「低い」の四つの部門に分けて調査した。
 工業界全体の生産高は今年上半期に前年同期比で0・5%伸びたが、技術レベルが「高い」部門は1・4%増、「やや高い」は2・7%増を記録したのに対し、「やや低い」は3・1%減、「低い」は0・2%減だった。
 自動化設備用電子機器を製造するWeg社の場合、今年第2四半期の純利益は、昨年比6・7%増の2億7200万レだった。ただし、純収入は昨年比2・3%マイナスの23億レだった。
 Iediは、今年、高技術レベル製品の生産が上昇した要因の一つには、2016年の水準が酷すぎた事もあるとしている。
 今年前半の生産拡大の一因となったFGTS休眠口座引き落とし解禁による、一般家計への資金流入の影響は、下半期には低下するが、今度は政府の利下げによる、一般消費者への金利の低下が消費を活発化させるとIediチーフエコノミストのラファエル・カジニン氏は見ている。
 今年上半期、テレビや通信機器の生産は昨年同期比24・3%増、情報機器は6%増だった。自動車は11・7%増で、機械装置は2・4%増だった。(19日付エスタード紙より)