ホーム | ブラジル国内ニュース | ベネズエラ元検察長官=メルコスル検察会議に参加=マドゥーロ大統領を批判

ベネズエラ元検察長官=メルコスル検察会議に参加=マドゥーロ大統領を批判

 ベネズエラの元検察長官でマドゥーロ独裁政権から逃亡中のルイーザ・オルテガ氏が23日、ブラジリアで開催中のメルコスル諸国による検察会議に出席し、マドゥーロ政権の現状についての報告を行った。同日付ブラジル国内紙サイト版が報じている。
 ルイーザ氏はベネズエラの検察庁長官を解任され、公務に就くことや国外へ出ることを一切禁じられていたが、下院議員である夫が逮捕されそうになった18日に二人でコロンビアのボゴタに逃亡した。同国は同氏の亡命受け入れに前向きだったが、同氏は検察会議に参加するためにボゴタを離れ、22日夜、ブラジルに到着していた。
 検察会議は23日に開催され、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチン、チリ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ガイアナ、スリナムの検察代表が集まる中、ルイーザ氏はブラジルのロドリゴ・ジャノー検察庁長官の隣に座った。ジャノー長官は、「ベネズエラではご覧のように、検察が法的に蹂躙されている状態だ」と語りつつ、ルイーザ氏を紹介した。
 ルイーザ氏はこの席で「マドゥーロ政権に関する不正の証拠はここに持参した」とし、マドゥーロ大統領やディオスダード・カベーロ元議長、ホルへ・ロドリゲス元副大統領らが、オデブレヒト社をはじめとした複数の汚職に関与していると暴露した。
 ディオスダード氏は特に、スペインにある同氏の親族の経営する企業の口座に1億ドルの振込みを行った疑惑もある」とし、さらにメキシコの企業にもマドゥーロ氏の名義で汚職が行われた形跡があるとしている。
 ルイーザ氏は現在、世界的に問題となっているベネズエラの制憲議会に関し、「政府が反乱分子と見なした人物をすぐに追及して告発できるシステムになっている」とした上、「わが国では麻薬取引や汚職、テロなどに関する検査の決定権が奪われるだけではなく、つかんだ物的証拠を奪われることさえある」として、マドゥーロ政権の独裁ぶりを批判した。