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ブラジルのTVドラマ史上、初の劇中性転換=大変身の女優で話題騒然

 ブラジルのTVドラマで前代未聞の、劇中での性転換キャラクターが登場すると、現在大きな話題を呼んでいる。
 そのドラマはグローボ局の看板でもある夜9時のノヴェーラ(毎日放送の連続ドラマ)「ア・フォルサ・ド・ケレール」で、演じるのは新人女優のカロル・デュアルテだ。
 劇中では、カロル演じるイヴァーナが、はじめて交際することとなった男性との性交渉で強い違和感を感じ、強い精神的トラウマに陥る。その結果、イヴァーナは性転換に踏み切り、イヴァンという男性として生きていく、という内容だ。
 脚本を手がけたのは、2012年に「アヴェニーダ・ブラジル」を世界的ヒット・ドラマにしたグロリア・ペレス。これまでも悪役の女優に非道な行為を演じさせるなどで話題を呼んできた彼女らしい大胆な演出で、既に今回のノヴェーラの放送開始(4月)前から、「今度の作品では性転換役が登場する」と話題になっていた。
 性転換劇は、放送開始から4カ月でようやく起こった。22日、カロルはイヴァン役をこなすために髪を切り、新たな面持ちでの写真を公表したが、これがたちまち、この日のブラジルのツイッターで最高の話題となった。
 というのも、カロルの風貌があまりに変わってしまったからだ。これまでのカロルは、ブロンドに染めた胸下まであるウェーヴのかかった華やかなロングヘアだったのが、変身後の写真は真っ黒の髪で、後頭部のみならず、顔の左右も刈り上げた男性でもだいぶ短かめな長さで、前髪を後ろにリーゼントにした感じに仕上がっていた。
 また、これまで知られているカロルは、写真で検索してもボーイッシュないでたちそのものがほとんど見つからず、男性的なファッション・センスとはほど遠かった。
 この変身を見た人たちのネット上の反応はかなり好評で、とりわけ同性の受けがよく、「この変身だけで、今年の彼女の新人賞は決まり」との声も多く見られている。
 中には性転換の役を演じるということに拒絶反応を示す声もあるが、それに対し、理解を求めるよう一般国民にうながす芸能人までが現れるような状況にもなっている。
 カロルの断髪シーンは劇中で既に撮影されており、これが放映されるのは来週の放送のどこかになると見られている。(23日付グローボ局サイトなどより)