ブラジル連邦政府は23日、65歳以上の男性と、62歳以上の女性を対象に、159億レアル相当の、社会統合基金/公務員財形計画(PIS/PASEP)の資金の引き出し条件緩和を発表したと、24日付現地各紙が報じた。
PISは企業が雇用者のための財政計画として積み立ててきたもので、PASEPは公的機関が公務員のために積み立ててきたものだ。これまでは70歳になるまで引き出せなかった。
「男性65歳以上、女性62歳以上」の年齢層は、政府が年金改革の中で提案している年金受給開始年齢と同一だ。
PIS/PASEPの引き出し条件変更の暫定令(MP)に署名する際、テメル大統領は「皆さん、10月からは各銀行に行き、自分の資金を引き出してください。大した金額ではないと思われるかもしれませんが、一人当たり1200レアルになるとの報告を受けています。是非、買い物でもして、経済を回してください」と語った。
これにより、800万人が恩恵を受けると推測されている。引き出しが解禁される最低金額は750レアルだ。
テメル大統領はこの政策を、3月から7月まで行われ、440億レアルの資金が一般家計に流れた勤続期間保障基金(FGTS)休眠口座引き出し解禁に倣ったものと認めた。ジオゴ・オリヴェイラ企画相も「有効な景気刺激策」と語った。
PIS/PASEPを管理している連邦貯蓄銀行(Caixa)とブラジル銀行(BB)は、今後数週間の内に引き出し開始のスケジュールや具体的な引き出し方法を発表すると見られている。
タグ:テメル大統領