ブラジルで、賃貸不動産契約をインフレ調整する時などに使われる、総合市場物価指数(IGP―M)の8月の数値は、プラス0・1%を記録した。
この数値は、リオのジェトゥーリオ・バルガス(FGV)財団が、30日に発表したものだ。
IGP―Mは今年4月以降、7月まで、4カ月連続でマイナスを記録していた。
今年1月から8月までの累積はマイナス2・56%で、昨年9月から今年8月までの過去12カ月間の累積は、マイナス1・71%だった。
8月の拡大生産者物価指数(IPA)はマイナス0・05%だった。7月のマイナス1・16%より下げ幅が小さいのは、一般消費燃料がプラス0・24%だった事による。
8月はまだ農産物の収穫が始まったばかりだが、ブラジルの強みであるコモディティ商品は、8月に1・04%の上昇を記録した。
コモディティ価格上昇に一番寄与したのは、8月に11・65%上昇した鉄鉱石だ。7月のマイナス7・35%からマイナス2・48%へと、マイナス幅が小さくなったとうもろこしと、7月はマイナス11・66%だったのに8月はプラス2・84%に転じたオレンジなどの影響も大きい。
反対にコモディティ全体の指数を下げたのは、大豆(プラス2・41%がマイナス1・75%に)、生乳(マイナス0・75%がマイナス4・15%に)、サトウキビ(マイナス1・79%がマイナス2・52%に)などだった。
消費者物価指数(IPC)は7月の0・04%から0・33%にと、上昇幅が広がった。
価格が上がったのは、八つに分けられた消費部門の内、半数にあたる4部門だった。もっとも上昇に寄与したのは輸送部門で、8月はプラス1・7%だった。これは、ガソリン価格が8・5%上昇したことによる。
上昇を記録した他部門は、住居関連部門(プラス0・46%が同0・53%に)、保健、パーソナルケア部門(プラス0・32%が同0・34%に)、その他の部門(プラス0・08%が同0・13%に)だった。
8月の全国建設コスト指数(INCC)は0・4%上昇(7月は0・22%)だった。
材料、設備およびサービス関連部門は、プラス0・03%が同0・2%に上昇した。また、労働コストも、プラス0・37%から同0・56%に上昇している。