ジウマ前大統領の罷免から約1年が経過したが、8月31日、ジウマ氏はリオで行われた「ゴウピの後のブラジル」というイベントに参加し、講演を行った。そこでジウマ氏は「自分を罷免したことが極右の台頭を促し、民主社会党(PSDB)のような中道右派を終わらせた」と語ったという。もっとも、一部国民が左翼嫌いになったのは、ジウマ氏が「選挙に当選した人の権利」ばかりをアピールし、失政を一切認めようとしなかったり、労働者党(PT)の政治家が、告発された後も、何事もなかったかのように選挙に出馬したりするためであり、PSDBのイメージ・ダウンは、むしろJBSショックによるものなのだが。
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そのPSDBのジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事は8月31日、「私はエリートのための大統領ではなく、国民みんなのための大統領になりたい」と発言し、18年大統領選への出馬意欲をかなり強く打ち出した。これは、タッソ・ジェレイサッチ党首代理が先日、アウキミン氏を大統領選候補の一番手と明言したことで、PSDB内部で同氏が有力との見方が強まっていることを受けたものだ。弟子的存在のドリア・サンパウロ市市長ともども、今後の動向に注目だ。
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ロドリゴ・ジャノー検察庁長官の任期があと2週間ほどで終わるが、それに合わせてか、本紙の大きさでは拾いきれないほどの疑惑が報奨付供述で出はじめている。疑惑の対象は、リカルド・バロス保健相や、ベト・リシャ・パラナ州知事など多岐に渡るが、あと2週間の内に、JBSショック級の衝撃は果たして浮上するか。