3日夜、サンパウロ市南西部モルンビの住宅街で市警と強盗が銃撃戦を行い、強盗団10人が死亡する事件が起きた。4日付現地紙が報じている。
事件が発生したのはモルンビのジャルジン・ゲダラで、プレーウス街にある企業家の邸宅に侵入した強盗団は、女性3人と子供1人を人質にした上で、金庫を破ろうとした。
だが、富豪宅や銀行などを専門で狙う強盗団の捜査を続けていた市警がすぐかけつけたため、強盗たちは逃走を試みた。この際、逃げようとした強盗団と市警の間で銃撃戦などが繰り広げられ、強盗団側の10人が死亡した。
強盗団の中の3人は、フィアット社製の赤い車で逃げようとしたが、警察車両と激突し、全員が車内で死亡した。
別の2人は走って逃げようとしたが、メロ・モライス・フィーリョ街、サントエウフレド街でそれぞれ射殺された。
その後者は強盗団のリーダー格で、サッサーという通称で知られていた。この強盗団は、モルンビ地区の裕福な人物の邸宅や銀行、自動預け払い機を狙い、これまで約20もの窃盗をはじめとした犯罪行為を行っており、市警に目をつけられていた。
また、さらに銀色の車に乗って逃げようとしていた5人組は、追跡をうけている内にコントロールを失って電柱に激突したがなお抵抗し、激しい銃撃戦の末、死亡した。
近隣住民によると、今回の銃撃戦は約20分にも及ぶ長いものだったという。市警側は、銃撃戦が激しかったため、強盗制圧武装班(Garra)の援軍を要請した。現場からは、強盗が使ったと思しきマシンガン4丁も押収された。
市警側に死者は出ていないが、弾の破片などで4人が軽傷を負った。強盗の一部は逃げおおせた可能性があるという。
今回の現場は富裕層の住むところで、このような銃撃戦が起こるのは珍しい。市警側は、昨年11月に同地区で起きた強盗事件で逮捕された容疑者のひとりが、同地区で20年以上警備員を務めていたことから、そこから住民の情報が流れていたのではと疑っている。
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