ブラジル連邦検察庁が1日、デウシジオ・アマラル元上議の報奨付供述(デラソン・プレミアーダ)に偽りがあったとして、司法取引無効化を求め、ルーラ元大統領のラヴァ・ジャット作戦での捜査妨害の容疑が解かれそうだと、2日付現地紙が報じている。
デウシジオ氏は、ジウマ政権下で上院連邦政府リーダーを務めていた2015年11月に、ペトロブラス元国際部長のネストル・セルヴェロー被告が報奨付供述に応じないよう、同被告の息子を通して、説得を試みた。だが、この時の会話を同被告の息子が録音して提出したため、現行犯逮捕された。
この件が契機となり、デウシジオ氏は労働者党(PT)を除籍され、さらには上議も罷免処分となった。
デウシジオ氏はそのデラソンの中で、「口封じを命じたのはルーラ大統領だ」「BTGパクトゥアル銀行のアンドレ・エステヴェス総裁を介して贈賄行為を行おうとした」と証言していた。
しかし、連邦検察庁のイヴァン・クラウジオ・マルクス捜査官は、諸々の調査の結果、ルーラ氏とエステヴェス氏がセルヴェロー被告の口封じのために動いた痕跡がまったく見つからなかったとして、デウシジオ氏が虚偽の供述を行っていたと判断。司法取引の取り消しを求めた。
検察は、司法取引の取り消しと共に、ルーラ氏とエステヴェス氏、ならびに同件の裁判の他の被告5人に対する免罪も要請した。