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ジェデル=隠し賄賂は総額5100万レ=フナロのデラソンも了承に

発覚した現金の山(Policia Federal)

発覚した現金の山(Policia Federal)

 【既報関連】6日付本面で報じた、元大統領府総務室長官のジェデル・ヴィエイラ・リマ容疑者が借りていた家屋から押収された現金は、5100万レアルという前代未聞の額に達したと6日付現地紙が報じている。
 バイア州サルバドール市内にあり、ジェデル氏の自宅から程近いアパートから見つかった、スーツケース六つと段ボール箱八つに詰め込まれた多額の現金の写真は社会的反響が大きく、6日付現地紙の表紙を独占した。
 現金の量が余りにも多く、金額が判明したのは6日未明だった。現金はレアル紙幣で4264万3500レアル、ドル紙幣で268万8千ドルあり、レアル換算後の総額は5103万866・40レアルという、巨額なものとなった。
 5日に行われたのは、ラヴァ・ジャット作戦の中でも、クイ・ボーノ作戦に関連した捜査の第3弾だ。クイ・ボーノ作戦は、ジェデル氏が連邦貯蓄銀行(CAIXA)の副総裁時代(2011~13年)に、企業への融資を円滑にする見返りとして賄賂を受け取ったとされる件に関するものだが、今回押収された現金は、そのときの賄賂ではないかと見られている。
 その一方、最高裁のラヴァ・ジャット作戦の報告官エジソン・ファキン判事は5日、クイ・ボーノ作戦にも深く関与している民主運動党(PMDB)のロビイスト、ルシオ・フナロ被告が連邦検察庁との間で8月22日に取り交わした報奨付供述(デラソン・プレミアーダ)を了承した。
 ジェデル氏は、フナロ被告が報奨付供述に応じるのを避けるため、同被告の妻に頻繁に電話をかけ、捜査妨害で逮捕されたが、現在は自宅軟禁となっている。
 デラソンの内容はまだ情報解禁とはなっていないが、フナロ氏はジェデル氏のみならず、エドゥアルド・クーニャ前下院議長など、PMDBの下院グループ専属のロビイストでもあり、その発言の影響が、エリゼウ・パジーリャ官房長官をはじめとした同党閣僚、さらにはテメル大統領自身にも及ぶ可能性がある。