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〈IBOVESPA〉株価が史上最高値記録!=テメル政権に有利と好感?

 ジョエズレイ・バチスタ氏逮捕など、先週末からの出来事がテメル政権に有利に働いたことで、株式市場が史上最高値を記録したと、12日付現地紙が報じている。
 11日のサンパウロ証券取引所の株価指数〈IBOVESPA〉は、7万4319ポイントで引けた。これは好景気に沸いた2008年5月20日に記録した7万3516ポイントをも上回る、記録的な数字だった。
 この理由としては、テメル政権の今後の政局運営にプラスに働く出来事が相次いだことがあげられる。
 まず、テメル大統領を告発に追い込んだジョエズレイ・バチスタ氏が10日に逮捕されたこと。また、同氏との間で不起訴、不逮捕という破格の恩典付きの司法取引を行い、イメージダウンが避けられないロドリゴ・ジャノー検察庁長官が17日付で退任するため、テメル大統領に対して予定されている2度目の告発が行われたとしても、その勢いが落ちると見られることだ。
 それは即ち、テメル大統領が大統領職を失う可能性が減ることでもあり、それだけ社会保障制度改革などが進みやすくなることを意味する。
 また、労働者党(PT)政権で財相や官房長官を務めたアントニオ・パロッシ氏が、ルーラ元大統領がオデブレヒトとの間で3億レアルの贈収賄工作を行っていたと発言し、18年の大統領選出馬を願うルーラ氏にダメージを与えたこともテメル政権に有利と判断されたほか、経済基本金利(SELIC)が8・25%に下がったこと、米国の国債の金利が依然として1~1・25%と低いこともプラス要因とされた。
 株式指数は12日もさらに上昇し、7万5千ポイントを超えた。アナリストたちの間では「12月までに7万7千ポイント」「18年末までに8万5200ポイント」など、今後の上昇を確実視する強気の声が相次いでいる一方、下落を危険視する声も依然として強い。