ブラジル地理統計院(IBGE)が21日、2016年の果物の生産額は、統計を開始した1974年以降で最高の333億レアルだったと発表した。
この数字は、昨年度の各自治体の農産物の生産状況をまとめたPAM2016によって明らかになった。同年の果物の生産高は、前年比で26%伸びたという。
PAM2016で集計された果物は、パイナップルやスイカ、メロン、アボガド、バナナ、柿、カジュー、イチジク、マンゴ、桃、パパイア、梨など、22種類に上る。
生産額が大きく伸びたのは、レモンの52%やオレンジの47・2%、バナナの43・4%、りんごの25・8%など。生産額が最も大きかったのは、全体の25・1%を占めたオレンジの84億レアルで、25%だったバナナの83億レアルがそれに続いている。
州別に見た生産額トップは、サンパウロ州の103億レアルで、全国の生産額の30・9%を占めた。同州の稼ぎ頭はオレンジで、同州での果物の生産額全体の59・2%を占めた。自治体単位の生産額トップは、ペルナンブコ州ペトロリーナだった。
ブラジルは世界有数のオレンジ生産国で、16年は前年比1・8%増の1720万トンを生産した。作付面積は65万9千ヘクタールで、生産額は前年比47・2%増の84億レアルだった。
サンパウロ州はサトウキビの栽培が拡大し、オレンジの栽培面積が減る傾向があるが、それでも、16年の生産量は全国の74・5%にあたる1300万トンで、生産額は61億レアルに達した。市単位で見たオレンジの生産量1位は、サンパウロ州カーザ・ブランカの69万4千トンだった。(21日付アジェンシア・ブラジルより)