ミナス・ジェライス州連邦大学で、白人の受験者が、肌の色を偽って申告し、黒人学生の入学枠を使って入学するという不正が行われているとの訴えが起こっていると、24日付現地紙が報じている。
不正疑惑が湧き上がっているのは、同大学の医学部だ。同大学の医学部は、国内では最も難しい医学部のひとつとされている。
だが、この学部が2009年に採用した黒人学生用の割当枠に、黒人と何のつながりもない白人の学生が虚偽の申告をして受験しており、既に数十人が入学していると、黒人や学生の団体が抗議している。
たとえば、元モデルの23歳の男子学生は、金髪に色白で明るい瞳をしている。彼に人種枠のことについて尋ねたところ、コメントを断られたという。
また、イタリア系の19歳の女子学生も、入学の仕方について問われると口をつぐみ、すでに多くの人から問題視されていたという。
同大学では18年からは全ての学部と大学院で人種割当が採用されることが決まっており、その割合は20~50%だという。医学部の場合、黒人枠の学生は、国家高等教育試験(ENEM)の点数が通常の合格者より28点低くても合格できたという。
肌の色は自己申告制になっており、写真での審査や面接は行われていない。同大学では近日中に事実関係について、調査を開始する意向だ。