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ラテン・グラミー=今年はブラジル勢が主要部門からシャットアウト=国内部門では新顔並ぶも

 26日、ラテン・ミュージック界最大の音楽賞、ラテン・グラミー賞の発表が行われたが、今年は遂に、主要部門からブラジル勢の名が消えた。
 今年のラテン・グラミーは、ラテン音楽史上最大級の世界的ヒットとなった、プエルトリコの男性歌手ルイス・フォンシの「デスパシート」が注目されているが、毎年、最低でも1曲、1アーティストはノミネートされていた、最優秀楽曲や最優秀アルバム、最優秀新人賞といった部門から、ブラジル勢の名が消えた。
 元来、ラテン・グラミーはアメリカ在住の中南米系のマーケットを狙ったものでもあるため、どうしても、プエルトリコやメキシコ、そしてこのところスペイン語圏を狙った音楽市場への進出が著しく、「中南米における韓国」のような位置づけになりつつあるコロンビアのアーティストにどうしても偏りがちな傾向がある。
 今年も、プエルトリコの人気ラッパー、レジデンテが9部門でノミネートされてトップ、コロンビアの人気男性歌手マルマが7部門でノミネートされ、それに続く。既に英語作品で世界的実績のあるコロンビアのシャキーラは6部門。チリの人気女性ロック歌手、モン・ラフェルテも5部門で続いている。
 ブラジルは、アニッタが世界進出を目指しており、前述のマルマとデュエットも行っているが、今回の対象には入らなかったようだ。
 ブラジル勢は、「ポルトガル語部門」の中で、「最優秀ポップ・アルバム」「最優秀ロック・アルバム」「最優秀パゴッジ・アルバム」「最優秀セルタネージャ・アルバム」「最優秀楽曲」の5部門を独占したのみだ。
 ただ、ブラジルの音楽界が寂しいのかといわれればそうでもない。今年はこれらの部門に若いアーティストの名が多く並んでいる。
 ポップ部門では、2人とも22歳の女性デュオ、アナ・ヴィットリアに女性ラッパーのルジミラ、人気男性シンガーソングライターのチアゴ・イオルキの名が並ぶ。
 またロック部門でノミネートのバンド、ザ・バッジオスやセルタネージャの女性ソロのマリリア・メンドンサ、女性デュオのシモーネ&シマリアもこの1、2年で出てきた人たちだ。
 ラテン・グラミー賞の授賞式は11月16日にアメリカはラス・ヴェガスで行われる。(26日付サイト、オ・ポヴォなどより)