最近は世の中がとみに慌しい。北朝鮮と米国の攻防、日本での解散、総選挙、ブラジルでのラヴァ・ジャット作戦や延長線上のJBSショックなど、数え出したらきりがない▼コラム子は大学卒業後に就職した会社で、営業本部経理課、新支店の総務課経理担当、ビジネスコンピューター部販売促進課の3部門を経験。総務課時代は皆が使う品を常備する方法を考え、販促課ではセミナーやイベントの準備なども手伝った。これらの部署は周囲の必要への即応が求められるため、必要な品を常に揃えている事は不可欠だった▼だが、現在のように次々に新しい事態が起きると、手持ちの知識が古くなり、間に合わなくなりもする。ブラジルのような朝令暮改の国で、政治の中枢にいる人物やかつていた人物も絡んだ汚職摘発などが繰り返されると、なおの事、情報の波に乗り遅れかねない▼だが、予期せぬ事が続くのは、政治や経済のように日常とは少し距離がある部分だけではない。夫を亡くして来月で8年になる知人が、脳卒中を起こして入院との知らせを受けたのもその一つだ。家の改築資金などを作るために出稼ぎにも行き、身を粉にして働いた知人が、言葉を発する事も出来ずに横たわっている姿を見るなど、誰が想像しただろう▼彼女は夫亡き後も、独身の妹や、妻を亡くして独り身の弟、障害を持つ娘らを支えてきた。だが、今度は、妹さん達の方が流動食の作り方などの指導を受けなければならない。必要が生じてから動いても間に合わない事は多いから、日頃の備えや先を読む努力は不可欠だ。もう少し落ち着いた生活をと望むのは贅沢かも知れないが、何が起きても慌てない生活は心がけたい。(み)