27日、最高裁で公立学校の宗教の時間についての審理が行われ、判事投票で大接戦の末、現状通り、「特定の宗教に基づいた信仰について教える」ことを認める判決が出された。28日付現地紙が報じている。
この裁判の原告となったのは連邦検察庁だ。同庁は、公立学校の宗教の時間では「ある特定の宗教の信仰を教えるのではなく、宗教一般について教えるべきだ」とし、宗教の時間の内容やあり方について再考を求めた。
報告官をつとめたルイス・ロベルト・バローゾ判事は検察庁の考えを支持する意見を出し、それをローザ・ウェベル、ルイス・フクス、マルコ・アウレーリオ・メロ、セウソ・デ・メロの各判事が支持した。
だが、アレシャンドレ・デ・モラエス判事が現状のやり方を支持し、それにエジソン・ファキン、ジアス・トフォリ、ジウマール・メンデス、リカルド・レヴァンドウスキーの各判事とカルメン・ルシア長官がならった。結果、宗教の時間は現状のスタイルが継続することになった。
なお、宗教の時間が、「各学校が採否を決める選択科目であり、必修ではない」という立場は11判事全てが支持した。
ブラジルはカトリック信者が多く、公立校の宗教の時間ではカトリック教会の教えを土台とする授業が行われることが多い。