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ブラジル女子サッカー=代表監督更迭で選手が反乱=3選手がセレソンに絶縁宣言

 ブラジル女子サッカー界で大きなお家騒動が起きている。22日、ブラジル・サッカー連盟(CBF)が女子サッカー代表監督のエミリー・リマ氏を更迭したが、その処分をめぐり、代表3選手が「もうセレソンのユニフォームは着ない」と絶縁宣言を行ったのだ。
 エミリー・リマ氏は昨年12月に女子セレソンの監督に就任した。彼女はブラジル代表初の女性監督となった。
 彼女の就任後の戦績はそれほどよいものではなく、9月にオーストラリアで行われた二つの親善試合で2連敗。これで就任後の成績が13戦で7勝5敗1分になったことを直接的な理由に、解任させられた。
 ただ、エミリー監督は選手との関係がきわめて良好だったこともあり、「なぜ辞めさせられなければならないのか」と選手たちの間で強い反発が生じた。大きな大会でなく、親善試合の結果でこの判断が下されたことも大きかったようだ。
 口火を切ったのは、中心選手のひとりのクリスチアーネだった。彼女は自身のインスタグラムでビデオ・メッセージを発表し、代表からの引退を発表した。
 すると、その影響がほかの選手にも及んだ。ミッドフィールダーのフランも、監督が前任者のヴァドン氏に戻ることを不服とし、「もうセレソンのユニフォームは着ない」との宣言を行った。
 さらに、まだ18歳という若さのサイドバックのロザーナまでが代表を去ることを発表した。
 CBFはこれら3選手のセレソン絶縁宣言に対し、「尊重する」とするだけの形式的な声明を出したのみだ。
 エミリー氏は自身の解任と選手たちについて、「この反乱は一部に過ぎず、まだ続く可能性がある」とし、「彼女たちは受けるべき敬意を受けていなかった」と語った。
 またエミリー氏は、女子代表のコーディネーター役をつとめているマルコ・アウレーリオ・クーニャ氏に対し、「女子サッカーそのものを好いておらず、チームを強くして行こうという気持ちがまるで感じられない人だった」と批判した。
 今回のエミリー氏で、マルコ・ポーロ・デル・ネロ氏が会長に就任した15年4月以来、更迭された代表監督(ジュニア世代や男女代表含めて)は7人目となった。(29日付エスタード紙サイトなどより)