世界保健機構(WHO)によると、全世界では年1750万人、ブラジルでも年平均35万人、実に40秒に1人が心血管疾患で亡くなっているという。心血管疾患とは心臓や血管といった循環器系疾患で、心筋梗塞や脳梗塞、脳内出血などが該当する。
29日付現地紙サイトによると、年平均35万人という数字は、ガンによる死者の倍で、感染症による死者の7倍にあたるという。
ブラジル心臓科学会によると、今年も既に、24万人が心血管疾患によって亡くなっているという。
同学会は国際心臓デーの29日、心血管疾患による死の半分は、防いだり、遅らせたりする事ができるとし、予防医学の大切さを説いた。
心血管疾患を防ぐための鍵は、運動やバランスの取れた食事、コレステロールや血圧、糖尿病のコントロール、喫煙を避ける、アルコールや塩分の消費抑制、医者が処方した場合の薬の服用、ストレス回避などだ。
ブラジルは比較的若い人が心血管疾患を起こす国の一つで、心臓麻痺での死者の半分は60歳未満。40歳未満で死亡する人も増えているという。
専門医によると、高血圧患者の8割は、必要だと知っていても、食習慣を変えたり運動を始めたりしたがらない。また、特別な症状がないため、処方された薬を飲まない人も多いという。食事や運動、薬の服用などを心がけると、余命は16・5年延びるという。