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《ブラジル》ゴイアス州=PCCとCVの抗争激化=今年に入り84人が死亡か

 ゴイアス州では、二つの大きな犯罪集団の抗争により、今年だけで84人が殺された可能性があると、3日付エスタード紙が報じている。
 二つの犯罪集団とは、サンパウロ州に本拠を置く州都第一コマンド(PCC)と、リオ州の犯罪組織のコマンド・ヴェルメーリョ(CV)のことだ。
 州都ゴイアニアとその周辺では、今年に入ってからの9カ月で殺人事件の件数が20%増えているが、死者の多くは、犯罪者同士の抗争や麻薬の売買で生じた負債のせいで殺されたと見られている。犯罪者たちは自分たちの力を示し、復讐を印象付ける如く、大量の銃弾を浴びせていた。
 ゴイアニアでの今年の殺人事件の犠牲者は323人だが、少なくとも84人はCVとPCCの抗争による死者と見られている。ゴイアニアの市警によると、その95%はPCCを嫌ったCVの攻撃によるという。
 同市の市警殺人課は、同州内での殺人指令は、オデニール・ギマランエス刑務所に収監中で、CVに組する麻薬組織のボスたちから出ており、その中心人物はカイオ・セーザル・ペレイラ容疑者だという。同州政府は同容疑者の権力を弱めるために、連邦刑務所に移送しようと試みている。
 先週は、ゴイアニアと同都市圏のトリンダーデやエイトライ、アバジア・デ・ゴイアスで、ゴイアニア市南東部で28人を殺害したとされるグループの摘発作戦が行われ、7人を逮捕、未成年1人の身柄も拘束した。 同市保安局によると、ここ20日間だけで、両組織の関係者22人が逮捕されたという。