サンパウロ市証券取引所指数(Ibovespa)が3日、前日比3・23%高の7万6762ポイントを記録し、最高記録を更新したと、4日付現地各紙が報じた。
2日(月)夜、フェルナンド・コエーリョ・フィーリョ鉱山動力相が石油公社ペトロブラス社(PB)の民営化を示唆した事が、市場を過熱させた可能性があると4日付の新聞は指摘した。
鉱動相自身が、PB民営化は現政権の話ではなく、将来の政権の選択肢に過ぎないと釘を刺したにも関わらず、株価への影響は大きかった。
投資顧問会社リコ・インヴェスチメント社主席分析員のロベルト・インデッキ氏は、「市場のムードが高まるには、PB民営化が政界で取りざたされているとの情報だけで充分だった」と語る。
「PB効果」は、先ずPB社株に現れ、3日の同社株は通常株が4・65%高、優先株は3・77%高を記録した。
公社民営化関連では、電力公社エレトロブラス社(EB)の民営化計画が今月中にまとまりそうだとのニュースも流れ、電力株を押し上げた。EB株は通常株が6・13%、優先株が7・1%それぞれ上昇。公的銀行であるブラジル銀行株も4・06%高となった。
また、3日に最大の上げ幅を記録したのは、9・92%高のナシオナル製鉄(CSN・同社は1994年に民営化されており、公社ではない)通常株で、同じく製鉄のウジミナス優先株が9・76%高で続いた。
関係者によると、自動車業界の回復が製鉄株の上昇に繋がっている。前述2社は自動車用の鋼板に強いことも、高い上昇を記録した要因だ。