ブラジル国家配給公社(CONAB)は、2017年8月から2018年7月までの2017/18農年の穀物と油糧種子の生産は、2016/17農年と比較して6%ほど落ちる可能性があると発表した。
CONABは、2億3850万トンを記録した16/17農年は、気候条件が「完璧」だったとしている。17/18農年の収量は、それと比べて4・3%から6%低い、2億2417万トンから2億2820万トンになると予想される。
CONABは、「16/17農年の素晴らしい気候条件は、収穫記録更新に大いに寄与した。17/18年は同じような条件は望めない。だから収量予想を少し下げた」と説明した。
ネリ・ジェレル農業政策局長は発表の後、「例年になく降雨の時期が遅れている中西部が特に問題だ」とし、既に理想的な気象条件とは程遠い地域があることを認める発言をした。
例えば、国内最大の油糧種子生産地であるマット・グロッソ州では、先週までの大豆の作付は昨年を1割ほど下回っている。これは9月の少雨を反映している。
CONABでは、夏期と冬期は、作付面積に対する作物の生産性が平均4%低下すると推定している。
CONABによると、穀物と油糧種子の作付面積は、綿花や大豆の栽培が増えたために、前農年並みの6088万ヘクタールから、1・8%増の6200万ヘクタール程度で推移するが、「ほぼすべての栽培品目において生産性は低下する」と見ている。
CONABは、17/18農年の主要品目は、例年同様、大豆とトウモロコシで、穀物や油糧種子全体の収量の約89%を占めると見ている。
17/18農年の大豆の生産量は、史上最大だった16/17農年の1億1407万トンより5・1%~7・1%少ない1億600~1億800万トンとなる見込みだ。
油糧種子の作付面積はさらに拡大し、16/17農年より1・6~3・8%増の3446万~3520万ヘクタールとなると見られている。
トウモロコシは、第1収穫期と第2収穫期の合計で9220万~9360万トンと予想されている。これは16/17農年と比べ、4・3~5・7%の減収となる。トウモロコシの作付面積は、1・9~3・1%減の170万~172万5千ヘクタールと予想されている。(10日付G1サイトより)