9月17日に、麻薬密売組織アミーゴ・ドス・アミーゴス(ADA)の内部抗争が起きて以来、不安定な状態と密売者の捜索が続いているリオ市南部のファヴェーラ、ロッシーニャで、10、11日に新たな密売者捜索を実施と同日付現地紙やサイトが報じた。
ロッシーニャは、現在は連邦刑務所にいるアントニオ・フランシスコ・ボンフィン・ロペスことネンが支配していた。ネン逮捕後の支配権は、獄中から指示を受けたネンの妻のダヌビア・デ・ソウザ・ランジェルが握っていたが、ネンの片腕だったロジェリオ・アヴェリノ・ダ・シウヴァことロジェリオ157がその支配権を奪った。
そのため、ダヌビアと彼女に組するADAのメンバーがロッシーニャの支配権を取り戻そうとして起きたのが、9月17日の銃撃戦だった。
以来、ロッシーニャやリオ市内では、市警と軍警による密売組織掃討作戦が展開され、密売者同士と、密売者対警官という二つの形の銃撃戦も繰り返された。密売者達と警察との抗争が激化した9月22日には、治安確保のため、3軍の兵士も派遣された。
軍の兵士は1週間後に退去したが、10、11日は再び、軍兵士がロッシーニャに派遣され、市警と軍警による密売者捜索を支援している。
9月18日以降、逮捕された密売者は20人を超えており、9日と10日にはノヴァ・イグアスとロッシーニャでロジェリオ157の警備担当者とされる密売者2人が逮捕された。10日は、市北部のイーリャ・ド・ゴヴェルナドールの友人宅に身を隠していたネンの妻も逮捕されている。