上院は17日、この日に予定されていたアエシオ・ネーヴェス上議(民主社会党・PSDB)に対する停職処分に関する審議・投票を延期した。この日は欠席者が多くなるため、罷免を免れる可能性が危うくなると判断されたためだ。17日付現地紙が報じている。
アエシオ氏は200万レアルの収賄容疑により、9月26日開催の最高裁第1小法廷で、上議停職と、夜間外出禁止、パスポート没収などの処分を受けた。
だが、11日に開かれた最高裁大法廷で、「断罪前の連邦議員に仮処分的な意味で停職処分などを科す場合は、議会の最終確認がいる」との判断が出、有利な状態で17日の上院の投票を迎えたかのように見えた。
だが、16日までに、少なくとも11人の上議が17日の投票に欠席することがわかっていた。
例えば、ロナウド・カイアード上議(民主党・DEM)は、らばに乗ろうとして落下し、左肩を骨折するアクシデントに見舞われた。また、ロメロ・ジュカー上議(民主運動党・PMDB)はこの日、腸の手術後の診察予約が入っていた。
また、グレイシ・ホフマン上議(労働者党・PT)やロベルト・ムニス上議(進歩党・PP)など、他の9人も、ロシアやアラブ首長国連邦などへの旅行のため、ブラジル国内にいない。
これにより、投票を行っても、停職を阻止するために最低限必要な過半数の41票を獲得できない可能性が生じた。
今回の投票は、当初はアエシオ氏の停職に反対すると見られていたPTの議員らが翻ったため、接戦が予想され、現時点でもおよそ30人の上議がアエシオ氏の停職を支持するのではないかと見られている。
17日の投票そのものは延期されたが、同じ日に投票方式が記名式と決まった。上院内では無記名投票でとの動きが主流だったが、持続ネット(Rede)のランドウフェ・ロドリゲス上議が最高裁に記名式をと訴え、アレッシャンドレ・デ・モラエス判事が最終判断を下した。
記名投票というやり方は、2016年5月にデウシジオ・ド・アマラル上議(元PT)が罷免になった際と同じやり方になる。デウシジオ氏は15年11月に、ラヴァ・ジャット作戦において、ペトロブラス元国際部部長のネストル・セルヴェロー被告の口封じを行おうとしたとして、現行犯逮捕されていた。
アエシオ氏自身は無記名投票を希望しているが認められず、投票も接戦ということで予断を許さない状況だ。