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国を超えた戌年生まれの絆=ワンワン会、福嶌亜国大使訪問

同会メンバーらと福嶌氏(後列中央)

同会メンバーらと福嶌氏(後列中央)

 戌年生まれで結成されるワンワン会(平崎靖之会長)メンバーなど8人が6日、アルゼンチンを訪問し、ブエノスアイレスの大使館公邸で福嶌教輝亜国日本国特命全権大使と面会した。同会は福嶌氏が在聖総領事に着任した12年から交流があり、今回、双方の希望から亜国での再会が実現した。

 「公邸には東洋街の風景画が飾ってあった。福嶌大使は今でもブラジルに恋焦がれている」―。そう嬉しそうに話したのは、平崎会長だ。

 福嶌氏とワンワン会との交流は、福嶌氏が戌年生まれであったことから、同会が歓迎会を開催したことに始まる。福嶌氏は以後、同会の忘年会や新年会に出席するようになった。

 平崎会長は「人柄もよく、初めて会った人の名前をすぐに覚えるので、皆から人気がありましたね」と話す。

 そんな福嶌氏が任期を終えて帰国したのは15年5月。急に帰国が決まったため、ワンワン会で送別会を開催することは叶わなかった。

 平崎会長が福嶌氏と再会を果たしたのはそれから1年後の16年5月。亜国大使となった福嶌氏が商工会議所の昼食会で亜国経済ついての講演を行った際、「アルゼンチンに是非いらっしゃってください」と声をかけられ、平崎会長は「行きます」と二つ返事。ワンワン会の他のメンバーと日程を調整し、今回ついに訪問に至った。

 メンバーは同会会員6人とリベルダーデ文化福祉協会の池崎博文会長、元県連会長の本橋幹夫氏の8人。伯亜両国の経済動向や日系社会の出来事などについて懇談し、福嶌氏の在聖総領事時代の写真を見るなどして、旧交を温めた。

 面会後、福嶌氏から平崎会長に届いたメールには、「今すぐサンパウロに行きたいとさえ思える楽しい時間だった」と書かれていたという。平崎会長は、「ずっとブラジルでの思い出を大事にしてくれている。きっと未練があるんだよ」と笑った。

 来年は日本移民110周年であるとともに戌年。平崎会長は「8月に着任したばかりの山田彰在ブラジル特命全権大使も戌年生まれ。来年はワンワン会としてなにか大きいことをしたい」と意気込み、「福嶌大使も来てくれるはず。メンバー一同、待っています」と笑顔で語った。