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サンパウロ大都市圏=不法占拠者5千人が大行進=サンベルナルド・ド・カンポ市から徒歩で23キロ

 サンパウロ大都市圏サンベルナルド・ド・カンポ市の土地を不法占拠しているホームレス約5千人が10月31日、同市からサンパウロ市のサンパウロ州庁舎までの23キロの距離を歩いて行進し、占拠した土地の解放を求めた。1日付現地紙が報じている。
 この団体は、9月のはじめにサンベルナルド・ド・カンポ市プラナウト区にある7万平米の土地を不法占拠した「ホームレス労働者運動(MTST)」だ。「ポーヴォ・セン・メード」と呼ばれる占拠地に住む人々、約7千世帯は、裁判所から立ち退き命令が出ることを恐れながら暮らしている。
 彼らはこの日、午前7時頃に同地を出発。サンベルナルド・ド・カンポ市からサンパウロ市に行くにはアンシエッタ道を使うのが一般的だが、彼らは普通の道路を選び、高速道をふさぐことはしなかった。
 一行はサンパウロ市南部のシダーデ・アデマール地区を経由し、午後4時20分頃、サンパウロ市西部モルンビにあるサンパウロ州庁舎に到着した。
 サンパウロ州庁舎ではその後、3時間ほどの会議が行われ、サンパウロ州住居局のロドリゴ・ガルシア局長らが、州内の住居問題に関する交渉に前向きに応じることと、次回の話し合いは来週行うことを正式にアナウンスした。
 MTSTコーディネーターのギリェルメ・ボウロス氏は、「交渉の場は開かれた。これは重大な一歩だ」と、会談の成果を口にした。
 「ポーヴォ・セン・メード」では10月30日にカエターノ・ヴェローゾのコンサートが行われる予定だったが、裁判所の差し止め命令で中止となったことが大きく報じられ、社会的関心が上がっていた中での行進だった。