上院の独立税務機関(IFI)が13日に発表する税務観察報告書によると、景気の回復に伴い、工業製
品税などの通常税収が増えていると、13日付現地紙が報じた。
国庫の収入は、所得税や、工業製品税(IPI)、従業員の給与に応じて企業が支払う給与税などの通
常の税収と、Refis(企業滞納税回収計画)や、インフラ設備の民営化などの特別収入に分けられる。
昨年1~9月の通常税収は7775億レアル、特別収入は450億レアルで、総計8225億レアルだった。
これに対し、今年1~9月の通常税収は1・1%増えて7858億レアルになったが、特別収入は14・7%
減の384億レアルで、総計は0・2%増の8242億レアルにとどまっている。
だが、IFIのガブリエル・デ・バロス局長は、通常税収の増加は、IPIや給与支払時に徴収される税の徴収
額が増えた影響が大きいと説明している。給与税やIPIの増額は、まだその行方は不安定ながらも、産業
界や労働市場が不況からの反転を見せている事を示している。
給与支払時の税収は、連邦政府の収入の3割を占めている。最近の低インフレは購買力を回復させ、
消費や工業生産を促す事で、実質的な給与増の余地を広げた。
7月以降、まだ緩やかだが景気が回復して来た影響で、通常税収の拡大傾向は確かなものになったよう
に見える。
しかし、通常税収だけでは政府の支出を全てカバーするのは困難で、基礎的財政赤字軽減のためには
、政府は特別収入をあてにする必要がある。