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《ブラジル》2016年の出生数は279万人=前年比5%以上もマイナス

赤ん坊を抱きしめる母親(参考画像・CRISTINO MARTINS / AG. PARÁ)

赤ん坊を抱きしめる母親(参考画像・CRISTINO MARTINS / AG. PARÁ)

 ブラジル地理統計院が14日に発表したデータによると、2016年のブラジルの出生者数は279万人で、前年の2015年に記録した、294万1千人から15万1千人(5・1%)減少した事が分かった。出生数が前の年を下回るのは2010年以来だ。同調査によると、2016年は結婚件数も前年を下回ったが、離婚件数は増えたという。

 2010年の前は2009年も出生者数の減少を記録してはいたが、この時の減少率は09年がマイナス1・3%、10年がマイナス0・2%に過ぎず、今年のマイナス5・1%はそれを大きく上回る。なお、2006年と2007年も、06年が2・6%、07年も1・7%の出生者数減少を記録している。

 地域別の減少率が最も高かったのは、首都ブラジリアなどを含む中西部のマイナス5・6%だった。逆に減少率が最も低かったのはパラナ州などの南部3州のマイナス3・8%だった。

 州別では、北部のロライマ州が全国で唯一出生数の増加(3・9%増)を記録した。出生数の減少率が最も高かったのは北東部のペルナンブッコ州(マイナス10%)で、トカンチンス州(マイナス8%)、セルジッペ州(マイナス7・5%)と続く。

 IBGEが発表したのは数字のみで、原因などには言及していないが、ブラジル現地のニュースサイトG1は、ジカ熱の流行に伴って、小頭症の子供が生まれることを嫌い、妊娠、出産を避ける人が出た事や、不況などが影響しているのではと考察している。

 実際、マイナス10%と、最大の減少幅を記録したペルナンブッコ州は、ジカ熱の危機が最初に叫ばれた州だ。

 他方、2016年は109万5535組の婚姻が法的に成立した。これは前年比マイナス3・7%だ。

 この109万余件の結婚の内、99・51%が異性婚で、0・49%が同姓婚だ。異性婚は前年比3・7%マイナスで、同姓婚は前年比4・6%マイナスだった。2015年は、同姓婚が異性婚の5倍を超える増加率を記録したが、2016年はその傾向にストップがかかったといえる。

 なお、離婚数は34万4526件で、前年より4・7%増えた。結婚から離婚までの間の期間の平均は15年だった。

 離婚件数の47・5%は未成年の子供のみの家庭で、27・2%は子供がいない家庭だった。子供の養育権を女性が得た例は78・8%から74・4%に減り、両親が互いに面倒を見る例は12・9%から16・9%に増えた。(14日付G1サイトなどより)